デザイナーズハック 005 SENDAI for Multi-Screen UX Competition が終わりました
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2012.12.03
朝、仙台に向かっていると、仙台に近づくにつれ雪が強くなって…どうなるかと思いましたが、10時ごろにはやみ、無事にはじまりました。
30名ほどが集まりました。
今日も大阪に引き続き、豪華賞品です!
Multi-Screen UX Competitionやデザイナーズハックの概要を説明したあと、今回のハッカソンの参考にとサンプルを説明しました。
概要資料
マルチスクリーンのサンプルアプリ
日経BPさんにあげていただいたマルチスクリーンのサンプルアプリは、どれも秀逸!
YouTubeをごらんください。
Pinch
ふたつの端末をまたいでつまむと、そのふたつの端末のスクリーンが合体したかのようになるもの。東京工科大学の研究です。
9月に開催されたTokyo Game Show 2012のセンス・オブ・ワンダーナイトでもこの技術を使ったアプリを発表していました。
Backseat Driver
http://www.toyota-global.com/toytoyota/en/
後ろ座席に乗せた子どもが、さも自分が運転しているかのように遊べるアプリ。
これにいたっては、「車のフロントガラス」さえもスクリーンとして捉えているところがおもしろいですね。
rfactor F1 3画面マルチモニター スマホアプリDashMeterHD
端末を並べて、大画面にして楽しむことができるようになっています。
「マルチスクリーン」というところではいろいろな捉え方があると思うのですが、まずは技術のことを考えずに、壮大な気持ちで企画を考えることを重視していきます。
グループ分けとアイデア出し
グループになってアイデアを出しあうと、1グループにつき2つも3つもアイデアが出てきて、もう大変(笑)。
今回のイベントでは1日という限られた時間なので、どこまでを実装するかがキーとなります。
参加者の方はみんな賞品をねらっているようで、必死です。
いつものパターンだと、この時間内だと「動くもの」を作ることもなかなかできないので、デザイン(画面作成)に注力して終わるか、デザインなしの実装をして終わることが多いのですが、今回の仙台では、アイデア(企画)のみのアプローチもあり、逆に斬新でした。
大阪ではすべてのチームが実装して(一部徹夜したエンジニアもいたり)、動くものという形になりましたが、仙台では、「動かないけど動いているように見せる」というグループが多いのが印象的でした。(もちろん実装したグループもある)
その理由として、参加者の層の違いがあると感じました。
大阪の場合は「デザイナー」「エンジニア」という、「実際に手を動かしてつくる人」が多かったのに対して、仙台の場合は「実際に手も動かすけど企画や設計もする人」が多かったのではないかと思うからです。
そして、「動くもの」がつくれなくても、プレゼンで「動いているように見せる」のはひとつ重要だなと感じました。
- アイデアを出すことの楽しさ(夢をみれる)
- どんどん夢がふくらむ
- 技術のことを考えないので、なんでも妄想できる
- 動画ででっちあげて動いている「ように見せる」
という流れ。ここまでなら1日あればひとつの企画を詰めることができそうです。
さらにこれだと、デザイナーに限らず、またエンジニアに限らず、もっというと老若男女問わずだれでも参加できるようになるのでは?と。
そういったイベントをやるのもおもしろそうですね。
いろいろな企画をみていると、複雑に入り組んだ仕様はなかなか一般の人にも受け入れられにくいです。
直感的にわかり、単純でも楽しいもの。そういったものが多くの人に刺さるのかな、と思いました。
本日のアプリ&アイデア
そんな感じで今日は7グループ、12アプリのアイデアが発表されました。
投票は、いいと思ったものをひとりにつき2アプリ選びます。
いちばんによかったものは2点、にばんめによかったものは1点として点数を集計した結果です。
優勝:Broken Window
写真を共有するアプリなのですが、ただ共有するだけではおもしろくないので、共有するところに遊び心を取り入れたもの。
すぐそこの人であればダーツ、ちょっと離れるとキャッチボール、そして隣のビルぐらいしっかりと的を得たいときは弓矢でねらう、などなど。
そしてちょっと力を入れすぎると「バリッ」といって受け取った画面のガラスがバリバリに割れたようになる、などゆる〜いものでしたが、これが他チームの約2倍の点数を得て優勝しました。
OSやプラットフォームを超えた「共有」という概念がないので、それ自体はムリかなと思って実装のことを考えるのをあきらめたことが功を奏したようです。
プレゼンは動画を使って発表。この動画が、「さもアプリが動いている」かのように見えたことも勝因かもしれません。
あえていわなかったのですが、これって合コンのときにいいですよね!(笑)
写真を女の子にヒュッ。自分の電話番号をヒュッ、でも受け取られない、みたいな。
(これはわたしの妄想です)
準優勝:UNI BABANUKI
Universal Babanuki です。
自分の端末に持ち札が見えて、相手の端末と背中合わせとかにして引き抜くとカードをとれるという、いわゆる普通のババヌキ形式。ただ、それだと普通のなのでもうひとひねり。
それが、「これ抜かれたくない!」というときに、相手が引き抜こうとするときに自分もそのカードをおさえると、ブルブル震えて「いやだいやだ!」という体験を与えるというもの。
シンプルで、そしてだれもがやりたい、「いやだ!」という行動。これがインパクトが強かったのだと思います。
このアイデアは中央の紅一点、女子大生によるものでした。
準優勝:JENGO
飲みながら遊べるというところでいろんな意見を出した中、JENGAっぽいのを飲みながらやったらおもしろいんじゃないか?と作成。
グループを作って1時間後の中間発表の時点で、もうすでにかんたんなモックアップもできていたことから、それをブラッシュアップしての完成、受賞でした。
制作にはUnityを使っています。
以下は、点数の高かったものから紹介します。
3位:おかたづけアプリ
おかたづけアプリというか、どちらかというと「エアおかたづけ」かなと思いました。
子供の教育にも役に立つこのアプリは、画面に出てくるイラストを見て、それを片付けるべき場所に実際に持っていくというもの。
たとえば紙くずであればゴミ箱に、くつ下であればたんすに。
大人でもなかなか片付けができない人が多いのは、そのものに対して「片付ける場所」が決まっていないということ。
このアプリでは、片付ける場所に持っていくことが必要なので、その部分をリアル化するというアイデアがよかったです。
3位:アウターホン
スマホ2台持ちの人が多いと、おそらく古くなって使わなくなったスマホもあるのでは?
そういった使われなくなったスマホをインターフォンとして使おう!というアイデア。
そもそもは、自分の部屋が2階の奥まったところにあるので、宅急便とかが「ピンポーン」ときても、玄関に出るまでの間に帰ってしまったりして困っていたところからの発案でした。
iPhoneアプリとしてのモックアップが完成。
カメラを通して室内から玄関が見える他、もちろん防犯対策にもなるので録画もでき、静止画撮影もできます。そしてそれらの履歴を見ることもできます。
一連のインターホンの機能がこの短時間で実装できるのはすごいなーと思いました。
#あとひとり、実装のこいずみさんが途中で忘年会の準備に行かれました。
○対戦型お料理レッスン
○みんなでめざまし
○まっつぐ
○ドラゴンヒーロー
○シャッターオンステージ
○みんなでばくだん
感想
今回のイベントの特性上、どうしても点数をつけて順位付けというのが必要でしたが、点数が低かったからといってそれがおもしろくないとは思いません。
個人的にはシャッターオンステージとか大好きですw
アイデアベースでいくとどれも大差はないと思います。
プレゼンについていうと、実際に動くものが見れるとポイントがあがると思います(わかりやすいので)。
もしくは、「動いているようにみえる」ものだったり、動かなくてもすごくシンプルでわかりやすいものもすごくポイントが高いなと思いました。
でも今回はなにより、仙台の方とたくさん交流できたことがうれしかったです。
またぜひ仲良くしてください!
今回の会場
電通東日本 仙台支社
快適なスペースをありがとうございました!(伊藤さん、休日に朝から晩までありがとうございました!)
当日のようす